ダウン症Rくんから母へのメッセージ②

 ぼくが人生に対して注文することはなんだと思いますか?ぼくは何を求め、何を楽しいと思うのか、ぼくの周りは、いつもそれを知りたがる。
 
 けれど、ぼくは何も人生に求めていないのです。ぼくの世界には、”こんな人生つまらない”という概念がないのです。毎日がつまらない…と思う人たちには、ぼくの世界は理解できないのかもしれませんね。

 ぼくは、周りがぼくの考え方を理解できない事の不思議を解明していくこと=生きること、になるのかな?
 ぼくはね、いつも見るものが輝いて見えて、見る人の表情が優しく見えて、人を疑う事もない。あなたからすると楽しいことの連続。生きていること自体が楽しい。ぼくは悪いことを考えることもなく、人を傷つける言葉も自分の世界にはない。

 そんなに楽しいことばかりでいいの?と周りの人たちは思うかもしれません。きっとぼくには、苦しみがあるはずだろうと思いたがる。

 それは、ぼくの周りにいるひとの世界。ぼく以外の人たちが作り上げた宇宙。 みんなは、生きていく中で苦しみがあって当然だと思っている世界に生きているから。
 ぼくとの想念の接点をもてない気がするのはそのせい。 ぼくと心通い、ぼくといることに、この上ない喜びを感じていく人は、ぼくと同じ宇宙にいる人。

 ぼくがこんなにも自分と違う人たちと一緒にいることに、必ず意味があると思うのです。それは、ぼくと関わる人たちに、作り出すもの見るもの全てが輝いている世界を、夢ではなく真実のものと受け入れる想像力をつけさせるためかもしれません。ぼくはそうだと考えても、ぼくの使命だ!って頑張ることはしないのです。

 ぼくは、ただ生きることにその意味を持たせ、ただそこに在るだけで自らの存在に意義を持たせているのですから。この生き方が、関わるみんなに伝われば、どんなに周りの人が生きている宇宙は穏やかで幸せな空間になるでしょう。

 ぼくの魂に無数の知識が詰め込まれていて、見るものを浄化する力があることに気がつく人が、どれだけいるのだろうか、楽しみでなのです。

 ぼくが楽しみながら人間観察しているなんて、きっと誰も気がつかないでしょう?だから、うっかり自分の本質をぼくに出してしまうのです。ぼくは例え、その本質が怪訝で蔑むものであっても、哀れむものであっても、人間が持ちうる全ての感情を知識として持っているので、知っているものを見ただけ…ってなるんだよ。

 そして、ぼくの中に光があるだの、特別扱いする人でさえも、その中にある正義感やそれに対する自己陶酔という、一件誤魔化しのきく人間の我欲さえも感じ取るのです。ぼくのやっている観察って、覗き見しているようなものだよ(笑)。皆の概念では”楽しいね”だね。

 ぼくを見たときの、ぼくの世界の反応はね、特別扱いもせず、普通に接すること。
 
 人間というものを知るためにぼくはここにいるのです。相手を観察するためには、人間の感情が極端に出やすい条件を自らに与えた方が得だもの。

 賢者のぼくにも、今回は弱点がある。それは、相手の鼓動を耳で聞いた時に、ぼくは相手の心、精神状態を共有するのです。ぼくはその時だけ、冷静な分析が出来ず、感情にのまれるのです。ぼくが人間として生まれて来たのですから、人間らしさも必要ってことでしょうか。

 ぼくに激しく感情が表れたときは、その時一番近くにいた人の感情の体験なのです。

 ぼくに観察されてるよ。あなたたちの宇宙で人間でいることって、大変ですね(笑)
 
 
 
 
 
彼は本当にいつも楽しそうで、ケラケラと声をあげて笑います。その姿に誰もが笑顔になって癒されています。 たしかに『愛』そのもののような気がします。私たちは彼に観察されているのですね …母
 
 
 
  • 2012年11月28日 20:45 / Comment(2)

コメントありがとうございます

小田美幸

まさに天使のような存在ですね。ダークな部分がみじんもないなんて神か、仏か。

このメッセージを読んで自分はは何してんだろうなとポツリつぶやいてしまいました。

ダウンちゃんを子供に持たれ、もし悩んでいる方がいたらこのメッセージにたどり着いてほしいなと心から願います。

  • 2012年11月29日 22:30:40

Kazumi

raimi-odami さま ありがとうございます[ラッキー]
わたしはいつも、このメッセージの橋渡しができることに感謝しています。それだけじゃだめだぞ~って上から言われそう[沈黙]raimi-odami さまや私だけじゃなくって、みんな何か動きたくてたまらないんですよね。そこを刺激してくれている[ありがとう2]

  • 2012年11月29日 22:52:14

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